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今月の一冊

今月の一冊子どもの頃から本が好きで、暇さえあれば読んできました。
毎月一冊、これまでの読書の中で印象に残った本をご紹介させていただきます。


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『 昭和なくらし方 』 小泉和子 著 

昭和なくらし方

電気に頼らない、捨てない・買わない。始末よく、人を育てるくらし!シンプルでミニマムな毎日の原点を、昭和のくらし博物館長が伝授…と内容紹介されています。

著者である民俗学者の小泉和子先生は、ご実家を「昭和のくらし博物館」として公開されています。生活技術だけでなく、「昭和のくらし」に貫かれていた、物を大事にする精神や、手間を惜しまず創意工夫する力などが伝わり、現在の暮らしを見直すきっかけになりました。

「買わないと賢くなる」(工夫するので)、もっと過激に言うと「買うと馬鹿になる」という言葉が特に印象に残りました。

年配の方々には懐かしい、若い方々には新鮮な?!お薦めの一冊です。   

2016年7月 河出書房新社 1600円+

『 場の思想入門 』 清水博・清水義晴 著 

場の思想入門

NPO法人「場の研究所」の清水博所長と、まちづくりや企業研修などで数多くの「場づくり」を手掛けてきた清水義晴氏による対談。競争社会から生命調和の時代へ、時代の転換期に日本のもつ「場」の文化が大きな役割を果たすであろうと予感した二人が、自らの体験をもとに「場」と「生命」の在り方を思想として語り合う…と内容紹介されています。

生命科学の分野で長年研究を重ね、生命システム科学の発想から「場」の思想を説かれる清水博先生と、現場で多くの人々とともに「場づくり」を実践してこられた清水義晴先生の対談集です。

一人一人の意識が変わることで、その場が変わる。職場も学校も家庭も、かかわる人たちのかかわり合いの中で、さらに躍動し輝きはじめる。互いの違いを認め、活かしあって共に生きる社会を築くためのヒントが、理論と現場の体験から伝わります。

競争原理から生命原理へ…今日の世界に漂う閉塞感を打ち破る対談集。未来への希望が湧いてくるお薦めの一冊です。      

2019年5月 博進堂 1,080円  ※お求めは博進堂Yahoo!店で。

『 日本人の春夏秋冬 季節の行事と祝いごと 』 新谷 尚紀 著 

日本人の春夏秋冬 季節の行事と祝いごと

お正月はなぜおめでたいのか―。もっと知りたい、つたえたい、行事のこころ、季節のうつろいを感じて暮らす…と内容紹介されています。

著者である民俗学者の新谷先生は、あとがきに「事実を正確に知ることである。日本の伝統文化を単に美化してあこがれ自慢したり、昭和30年代を美化して懐かしむだけの情報消費では、なんとも心もとなく、なにより危険である。伝統と思われるものにも時代ごとの変遷の歴史があり、昭和30年代にも、現実的にはつらくきたない生活があった。柳田國男も述べているように、過去から現在への生活の変化のあとを正しく知り、その知識をもってできるだけよい未来を築こうとすることが大切である」と書かれています。

以前、年中行事の本を書くにあたり、頼りになったのが、深く研究され、出典が明記されている新谷先生の一連の著作でした。新しい時代を迎え、改めて「日本」を考える時、手にしたい本。単なる知識ではない、この列島で生きた先人の歩みが伝わるお薦めの一冊です。

現在は残念ながら絶版になっているようですので、古書店でお求めください。

2007年12月 小学館 1,900円+税

『 日日是好日「お茶が教えてくれた15のしあわせ」 』 森下 典子 著 

日日是好日「お茶が教えてくれた15のしあわせ」

「人生のバイブル! 」多くの読者を救ったベストセラー・エッセイ。

毎日がよい日。雨の日は、雨を聴くこと。五感で季節を味わう歓び。今、この時を生きていることの感動を鮮やかに綴る。お茶を習い始めて二十五年。就職につまずき、いつも不安で自分の居場所を探し続けた日々。失恋、父の死という悲しみのなかで、気がつけば、そばに「お茶」があった。がんじがらめの決まりごとの向こうに、やがて見えてきた自由。「ここにいるだけでよい」という心の安息。雨が匂う、雨の一粒一粒が聴こえる季節を五感で味わう歓びとともに、「いま、生きている!」その感動を鮮やかに綴る…と 内容紹介されています。

「会いたいと思ったら、会わなければいけない。好きな人がいたら、好きだと言わなければいけない。花が咲いたら、祝おう。恋をしたら、溺れよう。嬉しかったら、分かち合おう。
幸せな時は、その幸せを抱きしめて、百パーセントかみしめる。それがたぶん、人間にできる、あらんかぎりのことなのだ」(第十一章「別れは必ずやってくる」)と本文にあるように、 茶道だけでなく、生き方そのもののヒントになる文章が随所に見られます。

私事で恐縮ですが、娘時代、お茶の稽古に通っていたことがありました。その後も何度かお茶を習いましたが、日常に追われて、結局遠ざかってしまいました。続けていれば、出会うことができたかもしれない茶道の世界、日本の文化の奥行きを、この本で少し味わうことができました。

静かに一人いたいとき、傍にあると嬉しい、どなたにもお薦めの一冊です。

2008年10月 新潮文庫 550円+税

『 アドラー流 人ともっとHappyになるつき合い方 』 岩井 俊憲 著 

アドラー流 人ともっとHappyになるつき合い方

「アドラー心理学」カウンセリングの第一人者によるいい人間関係づくりの決定版。
これからどんな関係になりたいのか、どんな気持ちでつき合っていきたいのか、変えられる「未来」を重視するアドラー心理学には、前向きな解決法がたくさんあるのです…と内容が紹介されています。

具体的には、人は「気持ちよく話せる相手」を大事にする、伝える時は「あなたは○○」でなく「私は○○と思う」、感情は横に置いて「事実」を重視、「心の距離」を上手にとるには、「お互いにわかり合う」ことで強い信頼関係に…など、現在の人間関係にうれしい変化を起こすためのヒントがたくさん書かれていました。

昨年から、師事してお世話になっている岩井俊憲先生の数ある著書の中でも、わかりやすい本です。楽しく読める手軽な文庫本ですが、内容は具体的で充実しています。どなたにも、お薦めしたい一冊です。

2018年11月 三笠書房 600円+税

『 宮中歳時記 』 入江 相政 編

宮中歳時記

「刈り込んだ庭よりも、自然のままがよい」と、おっしゃる陛下のご意向にそって、お住いの吹上御苑は昔の武蔵野さながらの野草や木が生い茂り、東京で最も美しい森となっている。

春は桜。一面のすすき野となる秋。やがてすっかり葉をおとし、木立の間が明るく見通される。シンと静まる雪景色。見事なシモバシラ。野鳥の群れ。

美しい四季の移ろいの中で、自然と伝統を尊重されて、諸行事、ご研究にたずさわる両陛下のご日常を側近の侍従たちが、あますところなく綴る…と紹介されています。

昭和の時代に天皇陛下にお仕えしていた入江相政侍従長をはじめとされる侍従さんたちが分担して執筆された本で、宮中の行事と武蔵野の風情が残る皇居の自然が1月から12月までの各月ごとにまとめられています。

守り続けられている儀式や行事と皇居の四季折々の自然に加え、日常の御姿も伝わってくるお薦めの一冊です。

残念ながら絶版になっていますので、古書店で入手されるか、図書館でご覧ください。

1985年5月 角川文庫 460円

『 季節と暮らす365日 』 日本気象協会・編

季節と暮らす365日

美しい日本の四季を楽しむ本。気象の話題を中心に、昔からの日本の行事、草花、衣・食などを楽しむ『暮らしの知恵』がいっぱい。新しい情報に出会い、忘れた記憶に再会します。“きょうのお天気便利帳”…と内容紹介されています。

毎日、ほっこりしたイラストとともにその季節の行事やお天気のことが綴られています。

手元に置いておきたい、かわいい本。季節感を大事にして暮らしたい方々にお薦めの一冊です。

2009年4月 アリス館 1,404円