辻川牧子のホームページ

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今月の一冊

今月の一冊子どもの頃から本が好きで、暇さえあれば読んできました。
毎月一冊、これまでの読書の中で印象に残った本をご紹介させていただきます。


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『 ほどよく距離を置きなさい 』 湯川 久子 著

ほどよく距離を置きなさい

90歳の現役弁護士が見つけた、人にも自分にもやさしくなれる知恵。
人を裁かず、心をほどく。距離があるからやさしくなれる…と帯に書かれていました。

「後ろのものを忘れ、ひたむきに前のものに向かって進め」、「誰かのために流す涙が人の心を育てていく」、「ほどよく忘れた人は幸福度が倍になる」、「今この時を丁寧に味わいつくして生きる」など、どのページにもはっとするような言葉がわかりやすく綴られています。

「人生の知恵」が、いっぱい詰まったお薦めの一冊です。


2017年11月 サンマーク出版 1,300円+税

『 さすらいの仏教語 』 玄侑 宗久 著

さすらいの仏教語

私たちの周りでは仏教由来の言葉が数多く使われている。「阿弥陀クジ」「あまのじゃく」など納得の言葉から、「砂糖」「ゴタゴタ」「微妙」といった意外な言葉、そして「魔羅」「ふしだら」「女郎」なんて言葉まで! 仏教語はどんな「さすらい」の旅を経て、今日の姿へと変貌したのか。はじめは驚き、やがて得心、最後には仏教の教えが心に響く――。禅宗の僧侶にして、芥川賞作家ならではの仏教エッセイ…と内容紹介されています。

何気なく使っている言葉の源が仏教にあったことを知り、まず驚きました。それがかなりの数で、いかに仏教が私たちの暮らしとともに長い間あるかを教えてくれます。

ただの仏教書ではなく、「えっ!そうなの」と驚き楽しみながら読みました。同時にしみじみとしたものも伝わってきました。

著者の作家としての力も発揮された、読みやすくてわかりやすい本。味わい深いお薦めの一冊です。

2014年1月 中公新書 821円

『 東京風俗志〈上〉』 平出 鏗二郎 著

『東京風俗志』〈上〉

明治30年、東京。日清・日露両戦争の狭間にあって、社会の大枠がようやく定まりかけたこの頃、東京の暮らしもまた大きな変遷を遂げていた。江戸の面影を残す街並み・習慣と、新しく定着しつつある洋風の事物があいまって、独特の風俗をかたちづくっていた当時の東京のありようを、体系立てて克明に描いた、貴重な記録。上巻は風土、市政、職業、人情、道徳、教育、宗教と迷信、年中行事、住居と諸道具、舟車など。松本洗耳の精緻な挿絵を全点収録…と内容紹介されています。

髪型・服装、飲食、婚姻・出産・葬祭、歌舞音楽、演劇・相撲・寄席、趣味、子どもの遊び、四季の遊賞などを取り上げた下巻も、同じちくま学芸文庫から出ています。

知っているようで知られていない明治時代。本書は文章や挿絵を通して、その暮らしの様子がよくわかるお薦めの一冊です。

すでに絶版になっていますので、図書館か古書店をご利用ください。なお、明治時代に平出氏が出版した原本は国立国会図書館のウエブサイトでも閲覧可能です。

2000年11月 ちくま学芸文庫 1000円+税

『日本の詩歌 その骨組みと素肌』 大岡 信 著

日本の詩歌 その骨組みと素肌

日本の叙景歌は、偽装された恋歌であったのか。和歌の核心にはいかなる自然観が存在していたのか。和歌と漢詩の本質的な相違とは? 勅撰和歌集の編纂を貫く理念とは? 日本詩歌の流れ、特徴のみならず、日本文化のにおいや感触までをも伝える卓抜な日本文化芸術論。コレージュ・ド・フランスにおける、全五回の講義録…と内容紹介されています。

平明な美しい文章で、詩歌の流れや伝統だけでなく日本の文化全体の特徴が綴られています。

学校で習った詩歌の誕生の背景など、知らなかったことを知ることができるだけでなく、詩歌や詩歌を生んだかつての日本のゆかしい世界にも触れることができるお薦めの一冊です。

2017年11月 岩波文庫 691円