辻川牧子のホームページ

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今月の一冊

今月の一冊子どもの頃から本が好きで、暇さえあれば読んできました。
毎月一冊、これまでの読書の中で印象に残った本をご紹介させていただきます。

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2014年の本一覧
『 道元「禅」の言葉 ゆっくり読む、ゆっくり生きる 』 境野 勝悟 著
『 道元「禅」の言葉 ゆっくり読む、ゆっくり生きる 』 境野勝悟 著

他人の評価に振り回されてしまう、思い通りにいかないことばかりでイライラする、周りの人とつい衝突してしまう…そんな「人生の悩み」をすべて解消する禅の100話―と内容紹介されています。

90歳になる読書家の叔母がプレゼントしてくれました。 境野先生の簡潔で深みのある文章が、道元禅師の言葉を現代の私たちにわかりやすく伝えてくれます。見開き2ページに1話ずつまとめられていました。気軽に、でも、ゆっくり味わって読みたいお薦めの一冊です。

三笠書房 知的生き方文庫 2008年11月 617円

『 ね こ』 岩合 光昭 写真・文
『ねこ』

日本を代表する動物写真家・岩合光昭が30年以上の写真家生活の中で取り続けてきた猫たちを厳選して一堂に集めた「イワゴー・ネコワールド」の集大成ともいえる写真集。愛くるしくもたくましい猫たちのベストショットの数々を収録。若い日の岩合光昭と一緒に暮らした猫「海ちゃん」、さらに猫島として知られる最新作・田代島までを収録…と内容紹介されています。

ナショナルジオグラフィック展に併設されていたショップで見つけました。どのページの猫も味があります。猫好き、動物好きにはたまらない一冊。(今月10日には文庫版も出版されるようです)

クレヴィス 2010年3月 1,728円

『 家郷の訓 』 宮本 常一 著
『家郷の訓』

著者(1907~82)の故郷である山口県大島の明治末から大正にかけての暮らしの中に、子どもの躾のありようを描いた出色の生活誌。『忘れられた日本人』をはじめ多くの優れた業績を遺した宮本民俗学の原点を示す書であり、子ども・民俗学・教育に関心をもつ人への格好の贈り物。故郷の風土を克明に描いた「私のふるさと」を併収…と内容紹介されています。

宮本先生自身の家族を中心にかつての日本の農村の姿が内側から淡々と綴られています。 物質的には恵まれていなかった当時の暮らし。その中にあった人情の温かさ、知恵の深さ、それぞれの役割を果たそうとする覚悟の強さが静かに伝ってきます。読んでいて「こんな生き方があったのか」と驚きました。

本当の豊かさとは何かを考えさせてくれる貴重な一冊です。

岩波書店 岩波文庫 1984年7月 842円

『 旧聞日本橋 』 長谷川 時雨 著
『日本橋旧聞』

大江戸の名残り濃い明治初年の日本橋界隈の風俗・世態人情を繊細な筆致で活写した自伝的回想。劇作家・長谷川時雨が生れ育った日本橋の人と町を鮮やかに描いた本書は、一つの時代の光と影をきめこまかく伝える証言でもある。父・深造の手になる江戸市中の風俗画文を多数収録…と内容紹介されています。

「明治に一葉あり。昭和に時雨あり」と言われた長谷川時雨が、自身の少女時代を回想して描いた作品。幼いころアンポンタンとあだ名された著者が見た当時の町の様子や人々の暮らしぶりがよく伝わってきました。

ご飯を食べる時に、いつもお祖母さんが前に座っていた話があります。幼かった時雨さんの箸のあげおろしをじっと見ていて、指導していたそうです。その時はとても窮屈で嫌だったのだけれども、大人になった時、「あ、あの時のお祖母さんのお陰で、私が人とご飯を食べるときに窮屈じゃなく楽しんで、きれいに食べることができる」と思ったとか。

昔の日本人の暮らし方、生き方を知ることができる貴重な一冊です。残念ながら現在は絶版になっていますので図書館か、古本屋さんでお探し下さい。

岩波書店 岩波文庫 絶版 1983年

『 母という病 』 岡田 尊司 著
『母という病』 

昨今、母親との関係に苦しんでいる人が増えている。母親との関係は、単に母親一人との関係に終わらない。他のすべての対人関係や恋愛、子育て、うつや依存症などの精神的な問題の要因ともなる。「母という病」を知って、それに向き合い、克服することが、不幸の根を断ち切り、実り多い人生を手に入れる近道である。現役精神科医による、あまりにも感動的かつ衝撃的な提言!…と裏表紙に紹介されています。生き辛さを抱えている人にとっては「読むカウンセリング」として、悩みから抜け出すヒントを与えてくれる本になるかもしれません。

子どもが育つためには何が必要か、人間の幸せには何が重要かを長年現場で多くの患者さんに向き合ってきた岡田先生が様々な事例を挙げながら著しておられます。 子育て中のお父さん、お母さん、これから親になる方々はもちろん、日本中の大人に読んでいただけたらと思う一冊です。

ポプラ社 ポプラ新書 2014年1月 842円

『 足るを知る 自足して生きる喜び 』 中野 孝次 著
『足るを知る 自足して生きる喜び』

財産・名声・地位などを求める欲が幸せになる邪魔をする―足ることを知り自由な精神で暮らす生活や、信念を貫いて生きる人々をとおして考えさせられる、本当の豊かさと幸福。めまぐるしく変化する現代社会におぼれず、心豊かに充足した人生のおくり方を綴った、心が満たされるエッセイ…と裏表紙にありました。

「老子は、足ることを知って内なる平安と充実のために生きよ、外物にとらわれて生きるのは人生とも言えぬ、と言っているのだ」と、著者は老子の言葉を解説しています。ほどほどのところで満足するがいいという消極的なすすめではなく、欲望を棄て、足るを知って、真の満足のため、よりよく生きるための重要な心掛けとしての「知足」が様々な例と一緒に紹介されています。

副題の中の自足については、「自足とは、他に求めず、自分は今在るがままの自分で充分だという気持ちであり、本当にそうやってあるがままの自分を受け入れ、肯定できると、心がリラックスし、その深い平安の中から自分でも気づかなかった思いがけぬ能力が湧きだしてくる」と書かれていました。

欲深い私には、耳が痛い箇所が多々ありましたが(^^;、読み終わった時は、気持ちが少し楽になりました。

「清福」や「閑」など、現在ではあまり使われなくなった古き良き言葉にも出会うことができるお薦めの一冊です。

朝日新聞社 朝日文庫 2004年7月 605円

『 百年前の家庭生活 』 湯沢 雍彦・奥田 都子・中原 順子・佐藤 裕紀子 著
『百年前の家庭生活』

100年前の日本の家庭生活は、どのようなものであったのか。都市と限らず農村・漁村にまで拡げ、1900年から1907年までの、各種の記録や広い範囲にわたってナマの言葉を拾い、家庭生活を提示…と内容紹介されている本です。

私事で恐縮ですが、私の父方の祖母は1900年生まれでした。既に祖母は他界していますが、祖母が誕生した頃の日本を知ることができました。地域により、階層により大きな差がありますが、驚くほど質素で素朴な暮らしが存在していたことがわかります。

読み終わって、100年後、今の私たちの生活はどのように後世に伝えられるのか… ふと  考えました。

現在とは違った意味で“生きること”、そのものが大変だった時代の日常を垣間見ることができる貴重な一冊です。

クレス出版 2006年8月 1,620円

『 アルケミスト 』 パウロ・コエーリョ 著 山川 鉱矢・山川 亜希子 訳
『アルケミスト』

羊飼いの少年サンチャゴは、アンダルシアの平原からエジプトのピラミッドに向けて旅に出た。そこに、彼を待つ宝物が隠されているという夢を信じて。長い時間を共に過ごした羊たちを売り、アフリカの砂漠を越えて少年はピラミッドを目指す。「何かを強く望めば宇宙のすべてが協力して実現するように助けてくれる」「前兆に従うこと」少年は、錬金術師の導きと旅のさまざまな出会いと別れのなかで、人生の知恵を学んで行く。欧米をはじめ世界中でベストセラーとなった夢と勇気の物語…と内容が紹介されている本です。

初めて読んだのは15年ぐらい前でした。読み終わって、自分の内側から元気が湧いて来たことを覚えています。若い方はもちろん、日々の暮らしに疲れた年代の方にもお薦めの小説です。

「夢」や「勇気」と言う言葉が、気恥しく遠く感じられた時に読み返したくなる一冊。 同じ作者の『星の巡礼』も素敵です。

角川書店 1997年2月 596円(税込)

『 蘇活力 』 南 和友 著
『蘇活力』

「私は自律神経を整えて、血流をコントロールする健康法を実践しました。この健康法を続ければ、身体の調子が良くなる以上に、心が豊かになり、いくつになっても感動と意欲に満ちた日々を過ごせるようになります。真の健康とは、どう自己実現したいかにつながるものなのです。たった1つのことを心掛けて暮らせば、日常が自然と“元気"に彩られていく。活力に満ち溢れた生き方をご紹介します」と内容紹介に著者の言葉が書かれていました。

67歳現役の心臓外科医が自ら実践する病気知らずの健康習慣が、具体的に判りやすく示されています。読後、交感神経過多で、体調を崩しがちな日常を反省。早速、実践。始めたばかりですが、長年服用してきた薬を手放すことができました。

健康関連の書籍はたくさんありますが、特にお薦めの一冊です。

アチーブメント出版 2013年11月 1100円+税

『 老女の聖なる贈りもの 』 プリシラ・コーガン 著 ハーディング・祥子 訳
『老女の聖なる贈りもの』

離婚を経験した理性的な白人女性のセラピストと、夫との深い愛に生きたメディスン・ウーマンの老女。対照的な二人の出会いから始まる「発見の旅」が、生と死と愛についての深遠な洞察へ誘う。…と内容紹介されている本です。

スー族の伝統的な教えに根差した物語。読み進むうちに引き込まれ、心が揺さぶられ洗われる感じがしました。10年以上前に出会った本ですが、今でも手元から離せない大切な一冊です。

めるくまーる 1999年4月 1,890円

『 こころの子育て 』 河合 隼雄 著
『こころの子育て』

「子育てが嫌」「子どもを叱ってばかりいる」「いじめにあったら」「子どもが学校に行かない」「親の思いが通じない」…誕生から思春期までの子育ての悩みや不安に、臨床心理学の第一人者・河合隼雄がやさしく答える。もう細かいことで悩まなくてもいいと、こころがホッと楽になる一冊。 …と裏表紙に紹介されていました。

誕生から思春期に至る発達的な流れに沿って話を進めながら、多くの親たちの悩む問題について臨床心理学の第一人者がQ&A方式でやさしく答えたもの。48章あり、赤ちゃんから青年まで各年代にあわせて短いながらも、深い内容で綴られています。行間から滲む河合先生のお人柄のあたたかさに救われる本。仕事柄、子育てのために書かれた書籍をたくさん読んできましたが、その中でも特に印象に残った、素晴らしいお薦めの一冊です。

朝日新聞社 2001年9月 525円

『 都鄙問答 経営の道と 心』 由井 常彦 著
都鄙問答 経営の道と 心

18世紀の初め、京都で心学をおこした町人石田梅岩の『都鄙問答』を解説した本。

儒教道徳に仏教や神道の教えを加味して、商いの心得や庶民の生活倫理をやさしく説いた梅岩先生の考えを現代の経営に活かすべく著されたもの。 石門心学の真髄『都鄙問答』を通して、日本の経営の「道と心」を説き明かした瞠目の書、今こそ読みたい商人の聖典…と紹介されています。

「倹約は創造の母」「和の経営、暖簾の尊重」など読み進むうちに、経営だけではなく人としての在り方、清廉な生き方などについても考えさせられました。 日本社会の源流の一つに触れることができるお薦めの一冊です。

日本経済新聞出版社 2007年10月 840円